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31歳になって絵を描いていると、いろいろな方が助言をしてくれます。僕より年上の絵描きの先輩や、作家活動を離れた50過ぎの方。話を聞いていると、いま自分に降りかかっている問題を越えてきた意見ばかりなのでとても役立つし、聞きたかったことはこれだ、と強く思います。

絵を描いていて何が大変かって、それは心の持ちかたと言うか、絵に対するスタンス。無心で描けなんてよく言うけど、そんなのはなかなか出来るものではないし、出来てるかどうかを自分でジャッジするのも難しいもの。絵の描き方とかマチエルの作り方なんて僕にとっては二の次なのです。

今の問題は、絵を描くことと生活をしていくことの両立。とても平凡な悩みだけど切実な悩みです。これを越えないと絵の質も次の段階に行けないような気がしています。いろんな意見を聞いてわかってきたことは、現在僕にはまだ出来ることと出来ないことの線引きが曖昧で漠然とした中に立っているということ。そのため欲張りになってしまうこと。

それらは良いことでもあるのですが、悩みすぎて制作の手が止まってしまうこともあるのです。そんなパラドックスの中にいて、良い材料は先ほども話した周りの方の耳に残るアドバイス。いまこの状況を自分で理解できたことが何よりもすばらしいと思います。周りの霧が晴れていくように感じがする。

最近僕の耳に残っている言葉は、伊藤髟耳さんの「鉄は熱いうちに打ちなさい」と、土屋禮一さんの「作品における、絵画性、文学性、音楽性の違いの話」、大塚隆さんの「30代の内に、やりたいと思ったことはどんどんやりなさい」、武藤芳治さんの「人生毎日が勉強」、かな。こういう意見をもらえと心から幸せを感じます。ありがとう

2001年10月28日

1970 東京都出身
1995 多摩美術大学 日本画科卒業
1997 多摩美術大学大学院美術研究科修了

  画歴
1996 
三渓日本画賞展 大賞受賞
     '96上野の森美術大賞展 賞候補
     2人展「大純情展」(渋谷エッグギャラリー)

1997 グループ展「絵画出発1997」(麻布工芸美術館)

1998 第9回臥龍桜日本画賞展 入選
     個展「dream ON!」(渋谷エッグギャラリー)

1999 グループ展「メチエの未知へ」(O美術館)
     
'99上野の森美術大賞展 入選
     第10回臥龍桜日本画賞展 入選

2000 グループ展「メチエの未知へ2000」(東京銀座画廊美術館)

2001 第12回臥龍桜日本画賞展 入選
     たまたま3+1日本画展[アニマオ](銀座松坂屋
    第28回 創画展 入選

2002 春季創画入選
     たまたま3+1日本画展[ヒト](銀座松坂屋

2003 春季創画入選
     個展「腹のみる夢」ギャラリーPSY
     たまたま3+1日本画展(銀座松坂屋)

2004 7月 たまたま3+1×5日本画展 (銀座松坂屋)
     11月 は・っとび展 (土瓶 横浜)
     12月 
個展 (ギャラリーPSY