山本佳永 YAMAMOTO Yoshihisa

 一見存在を認識するのは難しいことであるが、個を考察するに当たって、避け難いものとして心にせまってくるのである。それは混沌とした広大な世界。
 個を注視することによって間(ま)を感じとった時、普段認識し難い間が個を取り込み、逆に別の個として私達の目前に出現する。それは心の動き、時の流れと同価のものである。

 この絵はそれらのことをイメージして表現した作品である。それは又、不定形という形であり、個を考察する上で存在という部分を視覚化することである。