2001年4月3日(火)〜8日(日)

ひととの会話や風景、雑誌、テレビなど日常から受け蓄積された
いくつかの感情を絵画という独自の存在にして提示します。
日本画の素材、岩絵具を中心とした混合素材で制作しています。

展覧会を終えて

 

初の個展は『人の間』という展覧会でした
これは絵画という存在が人と人の間にあってつなぐものであってほしい願いと、ぼくの作品のほとんどが体の一部や体内のイメージ、人が一人じゃなく二人以上いた時に生まれるそのそれぞれの世界や空気をもとに制作しているところから付けました

自分の作品はある場所にひとつ飾ってあってゆっくり観て欲しいと思って描いています
それは何日も何日もです
見る人達によって、また同じ人でもその時の気持ちによって感じることが変わる作品であればと思っています
展覧会という形式は、時間と空間が決まっているのはイメージが湧かず難しところがありました
僕の作品は人との関係を常に考えていますが、作品と作品との関係はあまり意識出来ていないので作品どうしが近くにあるのに違和感を覚えます

相反する感情をひとつの絵にとりこみたいと思っています
簡単にいえば、好きと嫌いが同居しているような
ついつい一つの考えを浮かべるとその正反対のことを感じてしまって、それぞれが同じ価値を持っているように感じるのです
ですから僕の作品はなにかハッキリと一つの事だけを感じることができずになにか引っ掛かっている印象をうけるのかもしれません

皆さんがどう感じたかはわかりませんが、自分ではある程度納得できた展覧会になりました
それは自分でこれでいいんだという部分とまだまだこれからという部分がハッキリ認識出来たからです
そして観に来てい頂いた方にも、自分が生み出す作品のの形がハッキリとではなくても少しはみえて伝わったのではないかと自負してます
ますます精進していきたいと思っています
是非、次回の作品に御期待下さい


江口暢弥

依存
 綿布に岩絵具 天然ゴム

1っこにはナレナイ
パネルに石膏 岩絵具

ひとつとひとつ
パネルに岩絵具 墨